福祉情報技術コーディネータ認定試験・学習ページ







初めに 学習方法 第1章 第2章 第3章 第4章 第5章 第6章 第7章 第8章 TOP
2−1
肢体不自由の理解
2−2
コンピュータアクセ
シビリティ(1)
−キーボードが使い
にくい場合−
2−3
コンピュータアクセ
シビリティ(2)
−マウスが使いにくい
場合−
2−4
コンピュータアクセ
シビリティ(3)
−キーボードもマウス
も使えない場合−
2−5
生活支援の道具
−環境制御装置−
2−6
姿勢保持と機器操作
第2章 2−1 「肢体不自由の理解」




<この単元のポイント!>

・肢体不自由は体が動かないと言うよりも、コントロール
 出来ない状態であると考える必要がある。

@肢体不自由の実態とは?
(1)肢体不自由の原因と種類
・「脳」からの命令は、「脊髄(せきずい)」−「末梢(まっしょう)
 神経」−「筋肉」と伝わり、「関節」に運動が起こる。このメカ
 ニズムの一部に障害があると肢体不自由が生じる。



a)脳損傷
・脳が損傷を受ける原因には以下のものがある。

 1.脳血管が詰まることで起こる脳梗塞。

 2.脳血管が破裂することで起こる脳出血。

 3.交通事故などで脳に強い外圧を受けることで
    起こる脳外傷。

 4.受胎から生後4週までに何らかの原因で
   脳に損傷が起こる脳性まひ(CP)。

 5.脳腫瘍。

 6.脳と脊髄を結ぶ神経の病気である筋萎縮性
   側索硬化症(ALS)など。

・脳損傷による症状は、損傷を受けた部位によって
 異なる。

 ・脳の損傷部位と反対側に麻痺が生じる。

 ・広範囲に脳が損傷を受けると、全身の麻痺(四肢
  まひ)が起こることがある。

 ・脳に損傷を受けると、言語障害、記憶障害、認知
  障害などを合併する場合もある。



b)脊髄損傷
・脊髄が損傷を受ける原因は、交通事故やスポーツ
 などの外傷、脊髄の炎症など。

・脊髄が途中で分断されると損傷部位以下の運動は
 出来なくなり感覚も消失する。

・頸椎など高位になるほど障害が重くなる。

・運動障害以外にも、尿や便の排泄障害や体温障害
 が難しくなったりする。

・脊髄の損傷は、知的障害や認知障害の直接の原因
 にはならない。



c)末梢神経の損傷
・末梢神経が損傷を受ける原因は、神経圧迫、外傷、
 血管障害など。

・末梢神経に支配される部位が麻痺する。



d)筋肉の病気
・筋肉の病気としてよく知られるのは筋ジストロフィー
 である。

筋ジストロフィーは筋肉が萎縮するため、歩行
 障害や呼吸障害が起こる。



e)骨や関節の病気
・骨や関節が病気にかかる原因は骨腫瘍、関節炎、
 リュウマチなどである。

・その部分の腫れや痛みにより関節運動の制限が
 起こり、その結果関節が固まったまま動かなくなる
 事がある。



(2)肢体不自由の特徴
a)意志どおりに体が動かない障害
・麻痺:いわゆる体を動かせない状態である。



b)意志に反して体が動く障害(不随意運動の発現)
振戦:曲げる筋肉と伸ばす筋肉というような拮抗
 した筋肉が、交互に不随意に伸縮を繰り消すため
 に生じる比較的リズミカルな無目的な運動。目標
 物に近づくにつれて大きくなる振戦は企図振戦
 呼ばれる。

アテトーゼ運動:ゆっくりとした運動で、捻れたり、
 曲がったり、伸びたりなどの様々な運動が組み合わ
 さってみられ、緊張にともなって起こりやすい傾向
 がある。

痙攣(けいれん):全身の筋、または筋群の発作性
 の筋肉収縮が起こる事。

パーキンソン症状:振戦と硬直(固縮)と運動緩慢、
 さらに無動の状態の事である。

失調症状:協調した運動の障害と平衡障害によって、
 複雑な運動が円滑に行えない状態である。



c)四肢の変形や欠損
・発生時の障害による、生まれつきの四肢変形や
 欠損。

・事故による切断。



d)姿勢保持の障害
・定頸困難、座位困難などの障害がある。




A肢体不自由への対処とは?
リハビリテーション:理学療法、作業療法などの機能回復
 訓練を行う事。

残存機能の活用:上肢が使えないなら下肢でといった
 具合に残された機能を活用する事。

補助具や自助具の活用:手が届かない場合、棒を持つ
 など、動きを補助する道具を利用する事。

支援技術の活用




B肢体不自由者の支援のポイントとは?
・僅かでも随意的に動かせる場所が有ればあれば、支援
 技術の利用に結びつくので、様々な部位の動きの評価が
 重要となる。

・自分の体の動きに気づいていない人もいるので、動きを
 評価する場合は鏡やカメラで動きをフィードバックする
 事も重要である。

・リラックスした状態だと出来る運動が、構えると出来なく
 なる事が多い。なので、緊張しない状況を作り出す事も
 また重要になってくる。

・障害によっては、運動の開始が遅れてしまう場合が有る
 ので、気長に待つ態度が必要である。